ばね教室

応力とは

設計時のばねの応力について

応力が高すぎると、ばねが「疲労」したり「へたり」が出来やすくなってしまいます。
疲労」とは、繰り返し応力下で使用されることにより微小なクラックが発生し、
そのクラックが拡大して破壊に至る現象のことです。
また「へたり」とは、長時間一定の荷重をかける場合に発生する現象で、
変形して元の形に戻らなくなることを言います。

繰り返し使用されることが多いばねや、
高温で物体を保持するばねなどは、
設計の段階である程度応力を低く設定しなければいけません。

応力は下記の式から求められます。

圧縮コイルばね、引張コイルばねの場合
P:荷重 d:線径 D:コイル中心径 τ:応力 c:ばね指数(D/d) κ:応力修正係数
ねじりコイルばねの場合
σ:応力 M:モーメント d:線径 
κb:ばねを巻込む方向にモーメントを加えた曲率による応力修正係数

応力が高くなってしまった場合は、
下記の方法を参考にしてみてください。

引張荷重・圧縮荷重(圧縮コイルばね・引張コイルばね)の場合に応力を低くするには、
・ばねの線径を太くする
・有効巻数を増やす
・コイル径を大きくする
・材質を引張強さが高いものに変える

せん断荷重(ねじりコイルばね)の場合に応力を低くするには、
・ばねの線径を細くする
・有効巻数を増やす
・コイル径を大きくする
・材質を引張強さが高いものに変える

弊社では、ばねの計算ソフトを無料で配信しております。
応力係数も計算できるので、へたりやすさなども簡単に分かります。
単量計算などもできますので、
ご活用される方は問い合わせフォーム、又はメールにてご連絡下さい。